りんやのおすすめ

現在、何かの食品に対するアレルギーがある人はもちろん、食品に対するアレルギーに自覚がなく、「私は食べ物にアレルギーがない」と思っている人にもブランドチェンジしていただきたいのが「お米」。
毎日食べるものだからこそ「高い」「安い」ではなく、ちょっとこだわって選んでおくと、数年後に大きな差が出てくると思います。

もくじ
お米の品種
うるち米とモチ米
アミロースとアミロペクチン
もち米は母乳に良くない?
幻のお米『朝日米』
「朝日米」のアレルギー抑制効果

 

お米の品種

私たち日本人の祖先はずっとお米を食べてきたはずなのに、今、潜在的にお米に対してアレルギーを起こしている人が増えています。
なぜ現代になって突然お米アレルギーの人が増えているのか・・・
それは、昔のお米と、現代のお米との差異に答えがあります。

私たちの先祖が代々食べてきたお米は、農薬や化学肥料を使わず、現代で言う自然農法で育てられたものが当たり前でした。
また、品種の改良もそれほど進んでおらず、代々継いで来た品種を食べていました。

しかし、農業の近代化が進むにつれ、コメ栽培に農薬や化学肥料が大量に使われるようになり、また食味の向上を目指して積極的に品種改良が進められてきた結果、モチモチで甘いお米が “美味しいお米” と言われるようになり、そういうお米が主流になっていきました。

 

“うるち米”と“モチ米”

お米には“うるち米”と“モチ米”があります。


普段食べているお米はサッパリ系の“うるち米”で、おはぎやお赤飯、お餅にはモチモチの“モチ米”が使われています。
このモチモチ感の違いは、アミロースとアミロペクチンという2種類のデンプン質の割り合いによって決まってきます。



お餅やお赤飯、おこわなどで使われるモッチモチの「モチ米」はアミロペクチンという名前のデンプンが100%で構成されており、
普通のご飯である「うるち米」はアミロペクチンが80%、アミロースという名前のデンプンを20%前後含んでいます。

そしてアミロースを30%前後含んでいるものがパサパサしていてお箸ではちょっと食べにくい「タイ米」などになります。

 

“アミロース”と“アミロペクチン”

日本でも昔はもっとアミロースの割合が多い品種を食べていたのですが“モチモチのお米の方が美味しい!”ということで品種改良が進み、コシヒカリやミルキークイーン、ゆめぴりかなど、柔らかくモチっとして甘みの強いアミロペクチンを多く含む品種が開発されてきました。



しかし、消化力が弱い人にとってはこのアミロペクチンが多い事がお米アレルギーの原因の一つになのではないかと言われています。

簡単に説明すると・・・

↑この図は、アミロペクチンとアミロースの分子の結合をイメージ図にしたものです。

右のアミロースは構造が単純で1本の鎖のようにつながっているので消化しやすく、デンプンはブドウ糖へ、内包されているタンパク質もアミノ酸にまで分解されるのですが、左のモッチリ系のアミロペクチンは構造が複雑で分子の結合が強いため、消化力が弱い人の中には、アミロペクチンを十分に分解することができず、アミロペクチンが包んでいるタンパク質を消化しきれず、分子が大きいまま吸収する事になり、そのタンパク質を体が “異種タンパク質”と判断してアレルギー反応を起こしているかもしれないというのです。

 

もち米は母乳に良くない?

出産後、私は母乳育児に精を出していて定期的におっぱいマッサージを受けたり、アドバイスを頂きに「桶谷式母乳育児の会」に通っていました。
その時、おっぱいマッサージのゴッドハンド先生から「乳腺炎になったり、乳質が悪くなったりするからお餅は食べたらダメよ」と言われて、授乳中はお正月も大好きなお餅を我慢していました。
パンも乳質が悪くなるから、あまり食べないように言われていたのですが、逆にお米は食べるように言われていました。
ゴッドハンド先生曰く、「いい母乳はお米のとぎ汁のように少し青みがかった薄い乳白色のサラサラしたもの。お母さんの食べたものでおっぱいがドロドロしたり真っ白くなったりするから食べるものには注意するように。。。」との事でした。
確かに、母乳はお母さんの血液。母乳の質を研究している先生はどんな食べ物が血液を汚し、どんな食べ物が血液をサラサラにするのかが分かってらしたんだと思います。

 

また、別の角度から言うと、もち米を食べると痒みを引き起こすヒスタミンの分泌が活発になってしまうため、アトピーの時にはお餅は控えた方がいいという事もあり、やはりアミロペクチンは常食すべきではないのだと思います。

 

とまあ、数年に前になりますが、こんな事を考え合わせた結果、消化力が弱い事にかけては自信のある私は、
“脱モッチリ系、脱コシヒカリ”を目標にササニシキから始まって色々な高アミロース米を取り寄せて試してみたのですが、
正直「さっぱり系じゃなくてパサパサやん!」と
どのお米にも納得できず食べ続ける事ができませんでした。

今考えたら、ササニシキはそんなにパサパサしていなかったと思うのですが、ずーーーーと “コシヒカリ命”で生きてきて、「モチモチのお米がいいお米」と思い込んでいたので、どうしても理想に味覚がついていかなかったのだと思います。

ですが!

テッシーが手伝わせてもらっている「陽だまり農園」から、テッシーが収穫したての朝日米を頂いてきたので、「確か朝日米もパサパサしてたよな~」と思いながら食べてみたところ、、、

全っ然パサパサしてなくて、「まー確かにちょっと粘り気が薄いかな~」くらいの感じの美味しいと言えるお米でした!
(もしかしたら前に食べた朝日米は保存状態が悪かったのかもしれませんが(;^ω^))

お米と歯磨き粉は味が変わると慣れるまではものすごく違和感が強いものですし、食事のメインである「ごはん」が美味しくないと悲しい気持ちになってしまうので、なかなかお米のブランドチェンジはお勧めしにくいものだったのですが、この朝日米ならば、ほぼどなたでも切り替えて頂く事ができると思います。

幻のお米「朝日米」

朝日米は、現在岡山県が力を入れて栽培している品種で、「東の亀の尾、西の朝日」と称された昔の日本のお米の代表格でした。
ササニシキやコシヒカリをはじめとする日本のお米はほとんどがこの2品種の子孫です。

 

以前のメルマガに書きましたが、明治の人達は、この朝日(旭)を一日五合食べてあの超人的な体力と筋力を維持していたんですね。

ただ、原種に近いので、子孫繁栄の目的で倒れて稲を放出(脱粒)する傾向が強いため農業が機械化されるに従って栽培しにくくなり、すっかり希少な品種となって「幻のお米」と呼ばれていたところを「奇跡のリンゴ」で有名な木村さんをはじめ、無農薬米を育てる農家さん達から注目されはじめ、現在、生産が少しずつ増えてきています。

 

本来「冷めても美味しい」という表現はモチ米気質が強い品種によく使われる表現であるはずなのに、朝日米は食感、甘み、旨味のバランスが冷めても落ちないという事からお寿司をはじめとする和食の職人さんからの支持も高まっています。

 

「朝日米」のアレルギー抑制効果

朝日米の生産に力をいれている岡山県の県立大学の研究グループが、


朝日米には
『アレルギー症状の原因物質ができるのを  抑える効果がある』という研究結果を発表されていました。

岡山医療健康ガイド MEDICA(http://medica.sanyonews.jp/article/11939/)さまより

 

昔、お餅は特別な「ハレ」の日の食べ物でした。
アミロペクチンはそのくらいの頻度で食べるくらいでちょうどいいのに、現代人は毎食毎食が「ハレの日」の食事内容になってしまっているのが、こんなに急激に増えたアレルギーの根本原因となっているのかもしれません。

普段食べるお米からもち米の要素を少し減らす。。。
この選択を継続すると、アトピーだけでなく体の炎症反応である癌や、リウマチにも違いが出てくるかもしれませんね。